KITTEでは、 伝統工芸の
高度な技術や高い品質を伝える。
KITTEの1階アトリウムは、巨大な吹き抜け空間。
多くのフレームの什器が立ち並んでも、開放感は満点。面白い展示空間となりそうだ。
伝統工芸の凄みに迫る 「実感」ゾーン伝統工芸品は、「原材料」「道具」「工程」「色」「柄」「形」 など、さまざまなこだわりをもって作られる。例えば、 江戸簾は天然素材にこだわるが、その中でも竹は、肉 質が固く締まっていて色艶が良い、秋の彼岸から春の彼 岸までの間のものを採取する。江戸指物は「切る」「削 る」「突く」「彫る」で、釘を用いず木の組み合わせだけ で作っていくが、指物の大きさに応じて膨大な数の鋸や ノミ、鉋を使い分ける。このように、長年蓄積してきた モノづくりの知恵や、伝統的な技法や技術など、さま ざまな構成要素があって初めて、ひとつの伝統工芸品 が出来上がる。「実感」ゾーンでは、こうした伝統工芸 のモノづくりの世界に焦点を当てて、展示が行われる。 職人たちの驚異ともいえるこだわりに、来場者の多く は、きっと感嘆の声を上げることになるだろう。
江戸指物の展示イメージ。実際に使用している鋸やノミ、鉋などが並ぶ。
丁寧に扱われている道具は、どれも美しく味わいがある。
伝統工芸の可能性を感じる「未来」ゾーン伝統工芸の高い技術は、現在、さまざまな先端技術への応用に役立てようとする動きが始まっている。
例えば、最先端のファッションが発信されるモードコレクションの舞台裏では、メイクアップアーティストが伝統工芸の筆を愛用していたり、伝統工芸品の「くみひも」は、ウェアラブルな生体センサーに応用され、脈拍などを検知できるIoT機器に採用されたりしている。温故知新ではないが、伝統から新しい技術を見出すことで、日本でしか作ることができない技術や素材を生み出しているのだ。「未来」ゾーンでは、伝統工芸の将来の可能性を探る展示となっている。次にどんな伝統工芸が応用されるのか、期待が高まる。
テクノロジーで技術を分析する「科学」ゾーン「科学」ゾーンでは、職人の驚くべき能力を科学の力を用いて解き明かす。東京銀器は一打ずつ手打ちで成形していくが、職人は音で出来上がりを判断していたり、江戸筆では熟練の職人になると、まるでセン サーのように、無数の毛束の中から悪い毛だけを瞬時に見分けて抜きとったり……。こうした職人のカンやコツを科学の力で可視化することにチャレンジする。また、江戸刺繍は、
色とりどりの糸を使いながら、緻密に一針一針、まるで細密画を描くように仕上げていく。展示では、作品がいかに正確で緻密に糸が通っているのかをミクロ単位まで拡大して迫る。科学はどこまで職人技を分析できるのか、非常に興味深い。
職人技であるカンやコツは、経験の中で培われ受け継がれてきた。それを科学の力で可視化していく展示となる。
地下1階の東京シティアイでは、
都道府県のPRコーナーを設置。
都道府県がポスターを掲示したり、紹介映像を流したりするPRコーナーが設置されているので、本大会の各会場を回遊する前に、都道府県の特徴をここでチェックしておこう。知っておくと、伝統工芸の世界をより深く楽しめるはずだ。また、本大会のインフォメーショ ンコーナーもあるので、会場の行き方に迷ったりしたら、ここで相談を。
多言語対応のガイドマップも用意されている。そのほか、ツーリスト向けに観光情報やグルメ情報も発信している。
※展示品、展示内容は今後変更となる可能性があります。
※画像はすべてイメージです
※デザインワークショップジン・マップ&イラスト制作
map design & illustration by Workshop Jin,Inc